術前検査② 下部消化管造影検査(バリウム検査)
前回の受診から一週間、時間を持て余す私達。
録り溜めていたドラマを観たり、
レンタルショップでDVDを借りて観たり、
夫は旧友と会ったり軽い運動をしたり…。
「こんなにゆっくりできるのは、次は老後だろうね」
そう話していた通り、今振り返ってみても、こんなにも二人でゆっくりと過ごしたのは後にも先にもこの時だけだったと思います。
それだけ、普段の夫は仕事で忙しなく、私は家事と仕事を両立するのに精いっぱいでした。
そして今は、家事と育児に追われる毎日…。
ちなみに、私は結婚後半年で正規の仕事を退職しました。
その後、派遣社員として勤めていましたが、妊娠時の体調不良で休んでいました。
1月30日、バリウム検査のため県病受診。
バリウム検査とは消化管造影検査のこと。
夫の場合は大腸を観察する下部消化管造影検査(注腸検査)で、
肛門に造影剤(バリウム)と空気を注入し、レントゲン撮影をして、腸内の形態や病変を見る検査です。
前日に検査食を食べ下剤を服用。当日は朝6時から座薬と下剤を使い、11時頃に県病へ行きました。
その日、バリウム検査の結果を聞いたのかどうか覚えていません。
確か次回の受診日(入院初日)に聞いたかな。
四年前のことなので記憶が曖昧です。すみません…。
このブログは、当時のメモ書き程度の日記と検査結果と診療明細書を基に
記憶を手繰りながら書いています。
が、ちょくちょく記憶の欠片を無くしています。
今後も「記憶が朧気で~」ということがあるかと思いますが
呆れずにお付き合いいただけると嬉しいです。
次回受診日は2月8日。いよいよ入院です。
帰る前に、入院案内と高額療養費制度について聞きました。
診療にかかった費用
診療報酬点数:1,393点
支払い額(3割負担):4,180点
※2017年1月時の診療報酬点数です。2017以降、診療報酬の改定がなされていますので、現在とは異なる場合がございます。検査前の薬剤は前回算定、検査食は確か病院内の売店で買ったと思います。
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術前検査①
週明けの1月23日、夫の会社に事情を話し、有給休暇を取る手続きをしました。
有休をほとんど使っていなかったこともあり、2月末まで休みをいただけることになりました。
社長さんにお時間を取っていただき、私もご挨拶に伺いました。
1月24日、紹介状を持って県病を受診しました。
担当は40代前半頃の男性の医師・Y先生。
検査内容は、
血液検査、胸部レントゲン検査、腹部レントゲン検査、心電図、肺気量分画(肺活量・呼吸量の検査)でした。
検査後の診察で、今後の予定について聞きました。
次の診察は、1月30日バリウム検査。
手術は2月中旬になる、と。
それを聞いて、私達は二人して青ざめました。
―どうしよう、有休は2月末までなのに、2月中旬に手術って…。
有休明けまでに退院できるの…?
夫も同じように思っていたと思います。
―やべえ、手術まであと三週間何して過ごせばいいん…?
こんなことなら、手術日程決まってから有休取ればよかった…。
突然の癌告知により、計画性をまったく見失っていた二人なのでした。
診療にかかった費用
診療報酬点数:3,297点
支払い額(3割負担):9,890円
※2017年1月時の診療報酬点数です。上記検査に初診料、管理料等を加えた点数です。診療報酬の改定がなされていますので、現在とは異なる場合がございます。
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大腸癌発見までの経緯⑥
「薬局に行くから先に帰ってて」
そう告げた夫を残し、病院を後にしました。
クリニックから自宅へは20分程の距離なのに、1時間経っても夫は帰ってきませんでした。
夫は実家に寄っていました。
体調不良のこと、検査のこと、そして、癌にかかっていることを話してきたそうです。
帰宅した夫と、今後のことを話し合いました。
お互いの両親には伝えたので、次は
会社へ病状を報告し、休暇取得の手続きをする。
そして、県病を受診し、入院準備をする。
その夜、布団の中で私は号泣してしまいました。
―なんでまこさんなの?
―なんで“今”なの?
答えのない問いが、波のように押し寄せてきます。
嗚咽が込み上げて、うまく言葉になりません。
夫は、泣きませんでした。
「一人だったら絶望してるかもしれない。
でも今は、おけいはんがいるから、お腹の子がいるから、絶対治さんといけんなぁ、って。」
夫は、すでに前を向いていました。
―なんで“今”なの?
癌が見つかったのが一ヶ月前だったら…
私達は、妊娠を諦めていたかもしれません。
一年前だったら…
夫は、結婚という道を選ばなかったかもしれません。
―だから“今”なんだ。
夫と私がいて、支えてくれる家族や会社の方々がいて、お腹の子がいて…
今が頑張り時なんだ。
とてつもなく身勝手な解釈をして
その日は眠りにつきました。
大腸癌発見までの経緯⑤
癌告知
土曜日の午後。外来の受付は終わっていて、待合室には誰もいません。
受付の方に声を掛け、夫のいる部屋へ案内してもらいました。
しばらくして診察室へ。
大腸内視鏡検査とCTの画像を見せてもらいながら、先生から説明を受けました。
画像には、肥大化した腫瘍が腸の経路を狭めているのが写っていました。
(部位は大腸の左、左結腸・下行結腸)
それによって腹痛が起こったり、下痢や便秘を繰り返したりしていたようです。
腸閉塞の一歩前の状態です。
後から聞いた話ですが、夫は便秘も繰り返していたそうです。便が細かった、とも。
「ポリープとは違うんですよね?」
私は恐る恐る聞きました。
まったくの素人が、医者に向かって、それも大ベテランの先生に向かって。悪性の腫瘍を
「先生~これポリープの間違いじゃないんですかね~?」
なんて聞くだなんて、失礼も甚だしいことは百も承知です。
でも、少しでもこれが、ちょっと大きいだけのただのポリープである可能性に縋りたかったのです。
案の定、私の期待した答えは得られませんでした。
「この腫瘍はいつからのものですか?」
私には、自分との結婚生活がストレスでがんになったんじゃないか、という不安がありました。
先生の回答は「ここ一年でできた腫瘍ではない」でした。
それなら原因は?
夫は癌家系ではありません。
では何だろうか。
思い当たる原因は多少あります。
飲酒に喫煙、ストレスだって関係しているかもしれません。
ですが、先生は特定はできない、とおっしゃいました。
総合病院を受診するよう言われ、私達の住む地域の県立病院(県病)への紹介状を書いていただきました。
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大腸癌発見までの経緯④
内視鏡検査当日
前日の夜、夫はクリニックから頂いた検査食を食べ、下剤を服用。
1月21日、検査当日。朝から腸管洗浄剤を飲みました。
薬剤を2Lの水に溶かし、コップに注ぎ10~15分かけて飲んで排便する。これを便の色がなくなるまで繰り返します。この行程がきつそうできつそうで…。
終始、苦虫を噛み潰したような表情の夫の横で、私は何もできず
「つらいね」「大丈夫?」「もう少しだよ」
と、ただ声を掛けたり様子を見たりするばかりでした。
大腸癌発見までの経緯③
大腸癌発見までの経緯②
風邪と高熱
年末に二人して風邪をひいてしまいました。
病院でインフルエンザの検査をし、結果は陰性。
風邪の薬を処方してもらいました。
このとき私は、妊娠している予感があったため
解熱剤とトローチだけいただきました。
結婚して初めて迎える年末年始。
年末は夫の実家で過ごしました。
年始は私の実家へ挨拶に行く予定でしたが、
夫の風邪が悪化したため行くのを控えました。
1月3日、再び病院を受診。
4日、症状が落ち着いてきたため
夫は職場の新年会に行きました。
その夜、高熱が出てしまいました。
熱は一晩で下がりましたが
夫の会社の社長さんが、夫の不調を案じて
精密検査に行くよう勧めてくださいました。
その際、胃と大腸の内視鏡検査もするように、と。
精密検査には行く予定でしたが、内視鏡検査は盲点でした。
早速、内視鏡検査をしてくれる病院を探しました。
私の妊娠が判明したのは、ちょうどこの頃でした。
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