妊娠中、夫が癌になりました。

My husband got cancer while I was pregnant. 30代夫婦のリアル闘病生活

【入院3日目】手術当日~腹腔鏡下左半結腸切除術~

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雪が降っていました。
車で行く予定でしたが、タクシーで母と一緒に県病へと向いました。

8時に病室へ着くと、夫は荷物をまとめていました。私の顔を見ると
おけいはん(私の名前)、なんか紙袋持ってない? 手術が終わったら病室移るって。」
と言ってきました。紙袋を出して一緒に荷物まとめていると、傍にいた母がいつの間にかいなくなっていました。
その後、戻ってきた母が、
「まこちゃん(夫の名前)、けいのことを本当に頼りにしてるみたいやね。病室に来たけいちゃん見て、ほっとした顔になってたよ。だからお母さん、二人の邪魔しちゃ悪いかなと思って席外してたんよ。」
そう言われて、気づかないうちに私達は夫婦になっていたんだと感じました。

8時50分頃、夫の両親も来ていて、手術に向かう夫を見送りました。
9時42分、手術開始。私達は、手術室の前の待合室で待っていました。
待合室には、手術の経過を知らせる大きな電子掲示板と内線電話。手術を行う患者に番号が割り当てられ、番号で電子掲示板に表示された手術の進捗状況を確認できます。夫の手術は順調に進んでいるようでしたが、電子掲示板の進捗状況が止まるたびに心配で…。悪阻がひどかったのもあり、心身ともに落ち着かない状態でした。

13時13分、手術終了。予定より30分早く終わりました。待合室の内線電話で執刀医のY先生に呼び出されました。先生より手術の説明を聞き、切除した腫瘍を見せてもらいました。大きくて、ずっしりと重そうな腫瘍でした。これが夫のお腹に…。

術後、ICUのベッドに横たわった夫に会いに行きました。「麻酔が効いているからまだ目が覚めていない」。先生からそう聞いていましたが、手を握って思わず「まこさん」と声を掛けてしまいました。すると、握った方の手の指が少し動きました。ホッとして、堪えていた涙が零れました。
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